女王様の恋
女王様の恋?!
アタシ…
桐真が好きなんだ。
ムカつく。
自分が桐真を好きって事にムカつく。
だって、“恋”っ好きになったもんの負けなんでしょう?
アタシ、桐真に負けたんだ。
やっぱりムカつく。
本当にムカつく。
好きでムカつく。
アタシっておかしいのかも。好きになった相手にこんなにムカついて、きっと桐真だからムカつくんだよ。
なんだかアタシより余裕のあるところとか、女にモテているところとか、女に馴れているところとかさ…
アタシをドキドキさそているところとかに。
これじゃあアタシが、かなり桐真のこと好きみたいじゃない。
やっぱり、“恋”ってムカつく。
桐真の隣に座ったアタシに、またもやドキドキするような笑顔を向ける。
そうして、アタシの肩に自分の腕を慣れた手つきで回す。