女王様の恋



ああ、アタシ初めて好きな人ができたのに…好きって気付いた時にはセフレになってしまうんだ。



初恋は実らないって誰かが言っていたけど、それは本当だね。



そのジンクスはアタシみたいな綺麗な女の子にも当てはまるのか…。



肩に腕を回した桐真に寄りかかる。



はぁ



とまた1つ小さなため息をつき、瞼を閉じる。



「美桜チャン、美桜チャン見て?どれがいい?」








…はい?



閉じていた瞼を開き、桐真が示すものに目を向ける。


桐真が手に持っている物は部屋に備え付けのパンフレット。



「これ、何?」



唖然とまでは行かないが間抜けな顔をしてパンフレットを指差すアタシに普通に答える。



「…ルームサービスのパンフレットだけど?」



「いや、それは分かるわよ…。ただ、その…」



「ん?」



いつもはズバズバものを言うアタシがはっきりとしないので、少し驚いているようだ。



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