女王様の恋
でも…
「桐真は今まで遊びまくってたじゃないのよ!!」
アタシも人の事言えないんだけどさ。
「俺は美桜チャンからしたら、信用ないかもしれないけど。美桜チャンのことは本気だから。」
桐真みたいな格好いい人に真面目な顔をしてそんな事言われたらヤバイよ!!
桐真のくせにアタシをこんなにドキドキさせやがって!!
ムカつくけど…好きってことは変わらない。
アタシが女王様だってことも変わらない。
「桐真が本気なら…それ、信じてあげる。」
アタシは素直じゃないから、絶対に『好き』なんて言えないけど。
「その代わりに桐真!!」
立ち上がっている桐真は碧惟よりもさらに高い。
桐真に一歩近づき、乱暴だけど桐真の制服のネクタイをグイッと引っ張る。
そして…
驚いて目を開けたままの桐真に、生まれて初めてキスをした。
「アタシの彼氏になりなさい!!」