女王様の恋
今日初めてニッコリと笑った気がした。
「マジで…?」
呆然とした、桐真の呟き。
「普通にマジだし。だから幸せにしないと怒るわよ?」
掴んでいたネクタイを離し、一歩引いたはずの身体がさっきよりめ引き寄せられた。
「マジで幸せにするから、安心して?本気で大好きだから。」
抱き寄せられた桐真の胸に顔をつけると、ドキドキと聴こえてくる優しい鼓動。
「浮気したら、マジ殺す。」
「しないよ」とクスクス笑う桐真に幸せを感じた。
「てか、美桜チャンやっぱり俺のこと好きだったんじゃん♪」
「とーまくーん?」
絡まる視線。
「美桜って呼ばなきゃ殺す♪」
そして、耳元で囁かれた愛の言葉。
“恋”って本当に幸せなことだったんだね。