女王様の恋
アタシの学校は家から15分程度歩いた所にある。まぁ、多少寝坊しても大丈夫。
彩さんに見送られて、豪邸の門を出た。
学校に近づくにつれて、学生の数が増える。それと同時にアタシも女王様に変わる。
「美桜さんおはようございますっ!!」
「今日も綺麗だなぁ」
「荷物持ちます」
とか、これを女王様と呼ばずして何と呼ぶ?
校門を入ったと同時によく聞き知った声に声をかけられた。
「美桜!!おはよん」
「紗羅っ!!おはよ〜」
声の主は親友の鈴田紗羅(スズタサラ)、幼稚園のころからの付き合いだ。たしか家は老舗の和菓子屋さんだった。
「もう直ぐ夏休みじゃない?旅行かなんか行こうね!!海とか行きたいし♪」
「行こう、行こう!!ぢゃあ新しい水着とか買わないとね。可愛いのあるかな?」
「今日早速買いに行きますか!!」