女王様の恋
休み時間や昼休みはさすがにアタシをとりまく男たちをいないし、いて欲しいとも思わなかった。
放課後になり、アタシと紗羅に着いてこようとする光輝はまぢでウザい。
どうしようと考えていたらちょうどよく昇降口で紗羅の彼氏、音無竜也(オトナシタツヤ)とアタシの幼なじみ原崎碧惟(ハラサキアオイ)にあった。
「あ〜おいっ!!ナイスタイミングだよ!!」
バシンと叩いた背中の震度で碧惟の眼鏡が少しズレた。
眼鏡を直しながら、軽くアタシを睨む。
アタシに普通の態度をとれるのはここにいるメンバーと身内、あとは限られたごくわずかな人だけだ。
「何?」
機嫌わるいなぁ…
アタシのせいか?
「水着買いに行くから付き合って!!」
「嫌。自分で行けるだろ。」
「いいじゃない、付き合ってくれたって!!」
「…。」
シカトと決め込んだ碧惟にはもう何を言っても通じない。