一粒の涙と奇跡

水海は心配そうにそうたずねてくる。

…水海が彼女といたから…

なんて言えるわけないじゃん…

「ううん、別に何も。

水海って、彼女いたんだね。

知らなかった。」

「は?」

「私なんかじゃなくて、

彼女さんと一緒に登校してあげなよ。

じゃあね。」

私は無理に笑顔を作って、

走って逃げた。
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