恋と部活の両立法
(朱理と優side)
綺麗なオレンジの夕焼け空。
窓から体育祭を終えた生徒たちは帰宅して行くのが見えた。
そんな中、生徒会室のドアを開くと朱理がポニーテールを揺らして振り向いたのが床に映る影で分かった。
「せっかくチャンスあげたのにさー。
もの積極的に凛花をエスカレートする王子様になりなさいよ。」
「呼び出すなりそれかよ。」
優は体育祭後、朱理に生徒会室に呼び出され、行くとこの有様。
朱理はいつものように腰に手を当て、ドアの前で立ち尽くす優の前までくると呆れたように言った。
「あんたがそうしたいって言ったんじゃない。
あたしはそれに協力しただけよ。
でも何の進展もなし。
ほんっとダメね。幼馴染の立場からして言わしてもらうけど、あんたみたいに素直になれないやつ女は1番嫌いなの。」
朱理の言葉に何も言えなくなる優。
確かに朱理の言っていることは正しい。
でも…
「俺には無理なんだよ!俺には!」