恋と部活の両立法
独り言のつもりで小さく呟いたつもりだった。
でも、近くにいた男の子には聞こえていた見たいで…
男の子の顔からふっと笑顔が消える。
「…可愛いって何が?」
『…えっと。いや、その。』
君が。
って言いたいところだけど、これ言ったらヤバい感じだよね。
私がしばらく動けず固まっていると、
「なーんちゃって。」
男の子がふふふっと笑い出す。
「ごめん、ごめん。君の反応が可愛いすぎて、意地悪したくなっちゃった。
でも、僕に【可愛い】は禁句だよ?」
男の子は私の唇にそっと人差し指を当てるとニコッとした。