恋と部活の両立法
あれは中学生の頃。
あたしはクラスでも上のグループ。
いわゆる1軍にいた。
でも、あたしは思ったことがなかなか言えなくて、周りに合わせるタイプだった。
だから、その性格のせいで、ある日
「ねぇ、朱理。朱理、本当は志保の味方なんでしょ?私のこと嫌いだったんでしょ?」
「…ち、違う。」
その頃あたしたちのグループは同じ1軍のもうひとつのグループ志保たちのグループと対立していた。
「じゃあ、証明してよ。私たちの味方だって。放課後志保の下駄箱にこれ入れてきて。」
そう言ってグループのリーダーが差し出したのは大量の煙草の吸い殻。
あたしは知っている。
今あたしの目の前にいる少女、
恵や香織たちが隠れて煙草を吸っていたこと。
でも、グループの下っ端だったあたしはしぶしぶ恵たちの意見に従うしかなかった。