恋と部活の両立法



【湊川先輩、3年間お疲れ様でした!】


の文字が頭に浮かぶ。


じゃああの色紙は置いて帰ったんじゃなくて、


持って帰ることが出来なかったということ?




柊さんの…


嘘つき。




いや、柊さんだけじゃない。

隼人さんも奏太さんも朱理もこのことは知っていたはずだ。


みんな私に隠してた?




なんだか信用されてないみたいで


ちょっと寂しいな…。




『ねぇ、優。
私優のこともっと知りたいの。
優だけじゃない。先輩たちのことも陸上部のこともこの学校のことも。

だから、教えて!その話。お願い!』



「聞いてお前に得があるとは思えないけどな。
いいよ。教えてやるよ。」



白いカーテンが風で揺れる。


時計の針は5時を指していた。
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