恋と部活の両立法
《優くん。》
それが先輩が俺に付けた呼び名。
ただ単に名前に《くん》を付けただけのものだったけど、
俺は嫌ではなかった。
最初は俺にはちょっと可愛すぎないか?
っと思ったりもしたけどさ。
先輩はとにかく忙しい人であっちこっちから部活のスケットを頼まれたり、困っている人を助けたり、生徒会役員の代理をしていることもあった。
「そんなに毎日バタバタして疲れないんですか?」
ある日俺は先輩に聞いた。
すると先輩は
「疲れないよ。むしろ楽しいし嬉しい。
だってみんなが私を必要としてくれる。
それってすごく良いことじゃない?
私はそう思うよ。」
っと言ってショートカットの横髪を耳にかけて笑顔でVサインをした。
それからかもしれない。
いやもしかしたら出会った時もうすでにそうだったのかも…
俺は先輩の笑顔に
元気に
優しさに
恋に落ちた__。