恋と部活の両立法



(凛花)



《6時になりました。校舎に残っている生徒は速やかに下校してください。》





「これが俺の過去。聞かなきゃ良かったって思っただろ?」




『…思ってないよ。むしろ聞けて良かった。』



「え?」




『優、本当はずっと誰かに聞いて欲しかったんじゃないの?』





「んなわけ。」



そう言いながらも優の目から涙が流れていた。


優の頬を伝った涙が日誌の紙に滲む。





『私ね。思うんだ。
優ずっと自分を責めてたんでしょ。
後悔してたんでしょ。

でももう大丈夫。 もう自分を解放してもいいんだよ。』



私は優を軽く抱きしめた。


いつもは偉そうなくせになんか今は小さな子みたい。




「お前がそんなんだから…









隼人さんも奏太さんも柊さんも…俺も

お前のこと好きになっちまうんだよ。」



『え?なんか言った?』



「何にも。」

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