恋と部活の両立法
*
(凛花)
《6時になりました。校舎に残っている生徒は速やかに下校してください。》
「これが俺の過去。聞かなきゃ良かったって思っただろ?」
『…思ってないよ。むしろ聞けて良かった。』
「え?」
『優、本当はずっと誰かに聞いて欲しかったんじゃないの?』
「んなわけ。」
そう言いながらも優の目から涙が流れていた。
優の頬を伝った涙が日誌の紙に滲む。
『私ね。思うんだ。
優ずっと自分を責めてたんでしょ。
後悔してたんでしょ。
でももう大丈夫。 もう自分を解放してもいいんだよ。』
私は優を軽く抱きしめた。
いつもは偉そうなくせになんか今は小さな子みたい。
「お前がそんなんだから…
隼人さんも奏太さんも柊さんも…俺も
お前のこと好きになっちまうんだよ。」
『え?なんか言った?』
「何にも。」