恋と部活の両立法
「あれ?落ちない?」
数秒たってもノートは私の手にきちんと乗っていた。
びっくりしていると、ノートの後ろ、
つまり私の前からひょこっと男の子が現れたのだ。
「危なかったなー。
大丈夫だった?
それひとりじゃ危ないと思うし俺半分持つよ?」
ネクタイの色から同学年であることがわかる。
同級生にこんなかっこいい子
いたんだ。
「ほらよっと!」
私が返事をするより先に男の子はーい私の手からノートを半分サッと取り上げた。
「俺、2-2の小林 俊介ってんの。
お前は?」
「1組の富田 愛です。」
「そっか。よろしくな!」
胸の中でドクンと何かが跳ねる音がした。