恋と部活の両立法
「位置について、よーい」
近づく体育祭にみんな気合が入っているみたい。
もちろん陸上部だけじゃなくて野球部もサッカー部も。
『タイム変わりましょうか?』
さっきからずっと私たちの100mのタイムを測ってくれている隼人さんに声をかけると、隼人さんは
「じゃ、頼む。」
っと言って私にストップウォッチを差し出した。
相変わらずのクールぶり。
『いきますよ!よーい、スタート!』
みんな楽しみにしてるんだと思ってた。
1年に一度の体育祭。
でも、まさか
「体育祭なんて無ければいいのに。」
そんなことを考えている人がいたなんて。