ともだちからの卒業
もしかしたら、仲直りできるんじゃないか・・・・
ひとりになりたくないという気持ちからそんなポジティブな妄想をしてしまった。
ガチャ
屋上の扉をすばやくあける
「あーちゃんときた」
どうでもいいような感じでわたしをみる。そのカオは、友達だったカケラもないのかと心を痛ませた。
次の瞬間、何が起こったかわからないような速さで華絵と茉子がわたしの腕を掴んで屋上の柵へと連れていった。
「や、やめてよ何するの!?」
まるで落とすかのような足取りに焦りを隠せなかった。
「選ばせてあげる。」
静かに口を開いたのは奈美だった 。
「え?」
「毎日、今日みたいに遊んであげようか?」
おかしいと思った。このひとは、なにを、言ってるんだろう。
いじめをする という ことをなに食わぬ顔で言っている。
「や、やだよ、そんなの、どうして?」
「あんたが裏切ったからでしょ」
「だから、それは勘違いで、わたしが好きだったわけないでしょう?奈美の恋を応援してたよ」
「なんであんたが告られてんのよ」
「それは」
「超むかつくわ 別にどうでもいいけどさもう友達じゃねぇし」
奈美ってこんな子だったっけ。今までの思い出が全部夢だったのかと思える。
「毎日いじめられるのがいーいー?」
「え?」
「それか、いじめるのはやめてあげるから、そのかわり卒業するまでずーーっと誰とも関わらず一人でいること。それを破ったらいじめる」
「ちょっと、待ってよ 何言ってるの?ねぇ、ほら華絵!茉子!どうして?」
どかっっ
「うあっ」
奈美に殴られた。
思った。本気だ。