シャッターの向こう側。
感覚……もしくは疑問
******
次の日の夕方。
佐和子を飲みに誘って、近所の居酒屋に向かった。
正直言って最近、私自身何を考えているのか全然解らない。
そんなアレやコレやを佐和子に言うと、烏龍ハイを飲んでいた佐和子が持っていたジョッキをテーブルに置いた。
「あのね。言わせてもらっていい?」
睨み付けられてシュンとなってしまう。
佐和子はどちらかと言うと、切れ長瞳の美人さんだから……
睨まれると正直怖い。
「は、はい」
「あんたが解らないものを、何故私に相談する訳?」
「それは、解らないから」
「解らないって相談された方が解らないわよ~!!」
だって、人に相談したことなんかないんだもん!!
二人で頭を抱えそうになって、いち早く立ち直った佐和子が咳払いする。
「だいたいあんた、いつも自分で決めて、自分で行動してきたじゃないの」
うん。
まぁ、上京を決めた時ですら誰にも相談した事がない。
まず親に猛反対くらってお祖父ちゃんは味方してくれたけど、けっこう孤立無縁な戦況だったし。
まわりの友達やなんやかんやは、そんな夢物語は諦めろと言う人とか、ただ頑張ってと言う人とか……
あ。
「今、反対勢力がいないの」
「はぁ!?」
考えて見れば私って……
「どうも、立ち向かってくる人がいればいる程、燃えるみたい」
「難儀な性格ね」
ちょっと、その言い方はない。
「とりあえず今のままじゃ嫌な訳よね?」
それは当たり前。
「まぁ、私から見ても、私に相談してくる雪なんて初めて見たけど」
「私も初めて相談した」
「何がどうおかしくなったのかしらね?」
「私にもそれが解らない。だいたい、理論的なのはいつも佐和子じゃないの」
佐和子はジョッキを取り上げようとし、途中で何か考え始めた。
「……そうね。どちらかと言えば、あんたより私の方が論理的ね」
おいおいおい。
何故、そこで批評を始める。
「あんたは確かに、稀に見る感覚で動く人間よね」
「ん?」
感覚で動く人?
それって……
「佐和子まで私を頭空っぽみたいに言うわけ!?」
次の日の夕方。
佐和子を飲みに誘って、近所の居酒屋に向かった。
正直言って最近、私自身何を考えているのか全然解らない。
そんなアレやコレやを佐和子に言うと、烏龍ハイを飲んでいた佐和子が持っていたジョッキをテーブルに置いた。
「あのね。言わせてもらっていい?」
睨み付けられてシュンとなってしまう。
佐和子はどちらかと言うと、切れ長瞳の美人さんだから……
睨まれると正直怖い。
「は、はい」
「あんたが解らないものを、何故私に相談する訳?」
「それは、解らないから」
「解らないって相談された方が解らないわよ~!!」
だって、人に相談したことなんかないんだもん!!
二人で頭を抱えそうになって、いち早く立ち直った佐和子が咳払いする。
「だいたいあんた、いつも自分で決めて、自分で行動してきたじゃないの」
うん。
まぁ、上京を決めた時ですら誰にも相談した事がない。
まず親に猛反対くらってお祖父ちゃんは味方してくれたけど、けっこう孤立無縁な戦況だったし。
まわりの友達やなんやかんやは、そんな夢物語は諦めろと言う人とか、ただ頑張ってと言う人とか……
あ。
「今、反対勢力がいないの」
「はぁ!?」
考えて見れば私って……
「どうも、立ち向かってくる人がいればいる程、燃えるみたい」
「難儀な性格ね」
ちょっと、その言い方はない。
「とりあえず今のままじゃ嫌な訳よね?」
それは当たり前。
「まぁ、私から見ても、私に相談してくる雪なんて初めて見たけど」
「私も初めて相談した」
「何がどうおかしくなったのかしらね?」
「私にもそれが解らない。だいたい、理論的なのはいつも佐和子じゃないの」
佐和子はジョッキを取り上げようとし、途中で何か考え始めた。
「……そうね。どちらかと言えば、あんたより私の方が論理的ね」
おいおいおい。
何故、そこで批評を始める。
「あんたは確かに、稀に見る感覚で動く人間よね」
「ん?」
感覚で動く人?
それって……
「佐和子まで私を頭空っぽみたいに言うわけ!?」