シャッターの向こう側。
思えば、最初から〝これでいいのか〟考えていた気がする。
日々の日常に埋没して、あまり考えてもいなかったけど。
……実際、考えていなかったのがそもそも問題点でもあった訳で。
そんな奥底にある根本的な問題が、日を経つ毎に罪悪感として蓄積されていった様な気がする。
……坂口さんは、きちんと私を好きだと言ってくれているのに。
私は同じ様には見れなくて。
申し訳ない……。
そんな気もしていた。
でも。
このまま付き合っていたら、坂口さんの優しさに付け込んでいるだけの様なきもする。
好きだと言われている事に、甘えている自分がいる。
それは、恋人同士と言える関係じゃない様な気がする。
電車を降り、歩きながらバックからスマホを取り出した。
このまま何事もなく、時が過ぎるのを待てばいいと思う自分もいる。
だけど……
それじゃ、惰性にしか過ぎないでしょ?
人を傷つけてまで我を通すつもりか……と言われれば、それまでかも知れない。
でも、このままじゃ、苦しい。
息が詰まってしまう。
自分を押し込めてしまえば、それもいいのかも知れない。
でも、結局、どちらも傷ついてしまう気がする。
私は善人にはなれない。
スマホの画面を開いて、アドレス帳を呼び出した。
耳にあてると、機会的なコール音が聞こえてくる。
『もしもし……』
どこか沈んだ声に、決心が鈍りそうになりながら口を開いた。
日々の日常に埋没して、あまり考えてもいなかったけど。
……実際、考えていなかったのがそもそも問題点でもあった訳で。
そんな奥底にある根本的な問題が、日を経つ毎に罪悪感として蓄積されていった様な気がする。
……坂口さんは、きちんと私を好きだと言ってくれているのに。
私は同じ様には見れなくて。
申し訳ない……。
そんな気もしていた。
でも。
このまま付き合っていたら、坂口さんの優しさに付け込んでいるだけの様なきもする。
好きだと言われている事に、甘えている自分がいる。
それは、恋人同士と言える関係じゃない様な気がする。
電車を降り、歩きながらバックからスマホを取り出した。
このまま何事もなく、時が過ぎるのを待てばいいと思う自分もいる。
だけど……
それじゃ、惰性にしか過ぎないでしょ?
人を傷つけてまで我を通すつもりか……と言われれば、それまでかも知れない。
でも、このままじゃ、苦しい。
息が詰まってしまう。
自分を押し込めてしまえば、それもいいのかも知れない。
でも、結局、どちらも傷ついてしまう気がする。
私は善人にはなれない。
スマホの画面を開いて、アドレス帳を呼び出した。
耳にあてると、機会的なコール音が聞こえてくる。
『もしもし……』
どこか沈んだ声に、決心が鈍りそうになりながら口を開いた。