シャッターの向こう側。
 そんなところがちょっとカワイイ。

 紆余曲折あったけど。

 いろんな誤解や勘違いもあったけど。

 何となく落ち着いた毎日の生活。


「どう思う?」

 盛大な溜め息と一緒に、諦めに似た苦笑が返ってくる。

「何で、俺はお前を選んだんだろうな」

「ってか、それを本人目の前にして言うのはどうかと思う」

「それもそうか」

 そう言って、ちょっとだけ皮肉な笑顔を見つけた。


 何よ。


 なんか言いたそう。

「つまり。俺はあの時にはすでに、お前に惚れてた訳だな?」

「…………」


 そ……


 そんな……


「そんな事、言われても困るっ!!」


 今度は私が真っ赤になったのは言うまでもない──……










 fin.


2008. 12.29 2:19 他サイトにて完結

2015.6.19 0:01 加筆・修正にて移転



< 347 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop