シャッターの向こう側。
******
1ページおまけ。(旧拍手お礼)
■雪と隆平の日常
「ああ! ダメだって、顔を背けちゃ!」
カメラを構える私に、困った様に俯く隆平さん。
どうも写真に写るのは苦手らしい。
「……別に、いいんじゃないのか? 俺が写らなくても」
「何を言ってるの。どうせアナタの愛情表現なんて解りづらいんだから、きちんと解る形で残さないでどうするの」
「悪かったな」
眉を寄せて、睨み返す隆平さんの腕には、3ヶ月になる我が子。
いいじゃないの、我が子を抱く父親って。
「ちょっと、少しは笑ってよね」
「そんな無茶…」
言いかけた時、寝ていた娘が目を覚ました。
誰に似たのか、寝起きはご機嫌斜めの娘が、何故か今日はおとなしく目をパチパチさせている。
「珍しい~」
「……だな」
そう言う隆平さんは、ちょっとだけ可愛い。
ぼんやりと二人で娘を見ていたら、その小さな手が隆平さんの口を押さえた。
「………?」
……これは。
これはこれは……!
可愛い!
可愛い過ぎるぞ! 我が娘よ!
口を押さえられて困惑してる隆平さんと、一生懸命に口を押さえる娘。
頬笑ましい!
微笑ましいよ!
思わずシャッターを切ったら、気付かれた。
「……お前は、どうしてそうやって隠し撮りをするんだ」
「え。隠れてないよ?」
「そう言う意味じゃなくてだな……」
それはそれは、呆れた旦那の声が聞こえた。
■ □ ■ □
シャッターの向こう側。
後日談
2010 1/25
1ページおまけ。(旧拍手お礼)
■雪と隆平の日常
「ああ! ダメだって、顔を背けちゃ!」
カメラを構える私に、困った様に俯く隆平さん。
どうも写真に写るのは苦手らしい。
「……別に、いいんじゃないのか? 俺が写らなくても」
「何を言ってるの。どうせアナタの愛情表現なんて解りづらいんだから、きちんと解る形で残さないでどうするの」
「悪かったな」
眉を寄せて、睨み返す隆平さんの腕には、3ヶ月になる我が子。
いいじゃないの、我が子を抱く父親って。
「ちょっと、少しは笑ってよね」
「そんな無茶…」
言いかけた時、寝ていた娘が目を覚ました。
誰に似たのか、寝起きはご機嫌斜めの娘が、何故か今日はおとなしく目をパチパチさせている。
「珍しい~」
「……だな」
そう言う隆平さんは、ちょっとだけ可愛い。
ぼんやりと二人で娘を見ていたら、その小さな手が隆平さんの口を押さえた。
「………?」
……これは。
これはこれは……!
可愛い!
可愛い過ぎるぞ! 我が娘よ!
口を押さえられて困惑してる隆平さんと、一生懸命に口を押さえる娘。
頬笑ましい!
微笑ましいよ!
思わずシャッターを切ったら、気付かれた。
「……お前は、どうしてそうやって隠し撮りをするんだ」
「え。隠れてないよ?」
「そう言う意味じゃなくてだな……」
それはそれは、呆れた旦那の声が聞こえた。
■ □ ■ □
シャッターの向こう側。
後日談
2010 1/25