シャッターの向こう側。
「…………」

 そうか、そうだよね。

 宇津木さん、休む程に寝込んでいるんだもんね……

 看病ってしたことないけど、何か買っていった方がいいかな。

 ……うん。

 風邪と言ったら栄養をとって貰わないと!

 スタミナがつく料理がいいよね!

 宇津木さんて朝ご飯食べないし、不規則な生活してるから風邪なんか引くんだし、きっと寝込んでてそれどころじゃないだろうし。

 ちゃんとしたもの食べさせなきゃ!


 あら、私ったら彼女っぽいじゃない。

 どっちかと言うと、いつも保護されてる気がしないでもないから、この機会に彼女らしいことをして、ちゃーんと〝大人の女〟扱いして貰わないと!

 まずは桃缶は必須だよね。

 それから、スタミナ……スタミナと言えばニンニク!

 ガッツリお肉でしょ。

 ニンニクにお肉でステーキがいいかな。

 付け合わせに人参とかインゲン豆とか……

 よし!

 買い物に行こう!



 ……それで、



 ここはどこだろう?




 気がつけば、よく解らない部屋に入り込んでいた。










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