シャッターの向こう側。
雨降り……もしくは気がついた事
******
「♪♪~♪」
今日も元気だ、ご飯が美味しい!
鼻歌混じりにトレイをテーブルに置き、窓際の席に座る。
今朝の朝食は、鮭の焼き魚にワカメのお味噌汁、それからお豆腐、味海苔に白米。
日本人に生まれてよかった~。
と言うメニュー。
「よく朝からそんなに食えるな。お前は」
相変わらず、ブラックコーヒーだけの宇津木さん。
「朝は食べなきゃね」
と、言いつつ、ヨーグルトサラダだけの坂口さん。
人を大食漢みたいに言わないでくれ。
「カメラマンは体力勝負ですからね」
そう言って外を見ると、横殴りの雨。
「……雨降りでも無駄に元気なんだな」
無駄には余計だ。
「いっただきま~す」
無視して食べ始める私をよそに、男性陣は今日の予定について話し合っている。
結局、あのあと聞いた話だと、宇津木さんは写真を媒体にする時は、スキャナーを通してメールで送った素材……
それを使われるのが、とても好きじゃないらしい。
最終的には、ウェブページにあげる時にスキャニングするけどね。
昔と違って、プリンターなどもどんどん進歩しているから、画像が劣化するなんて事もないけど、二度も何かを通してしまった画像は、出来上がりが嫌なんだとか……
細かい話ではあるけど、解らなくはないと思った。
私もデシカメが出た当初は、確認画像でクリアな線が出なくて、嫌いだった。
今はだいぶそんな事も無くなったけど、やはり眼で見た通りの画像が確認出来ないのは今でも慣れない。
だから、個人的な写真については、お祖父ちゃん譲りの一眼レフを使っている訳だし。
要は、気分の問題かな。
小さな事なんだけど、自分のポリシーは曲げられないよね。
だから坂口さんは室長に許可を得て、こっちに出張しに来たらしい。
確かにウェブページの方は、チラシやパンフと違って、このホテルがオープンするのに合わせればいいから、時間はあるらしいけど……
坂口さんは坂口さんで、待つのが嫌いらしい。
なんてせっかちなんだ。
ま。
私は自分のやりたいことをしよう。
立ち上がった瞬間、驚いた顔の坂口さんと目が合った。
「♪♪~♪」
今日も元気だ、ご飯が美味しい!
鼻歌混じりにトレイをテーブルに置き、窓際の席に座る。
今朝の朝食は、鮭の焼き魚にワカメのお味噌汁、それからお豆腐、味海苔に白米。
日本人に生まれてよかった~。
と言うメニュー。
「よく朝からそんなに食えるな。お前は」
相変わらず、ブラックコーヒーだけの宇津木さん。
「朝は食べなきゃね」
と、言いつつ、ヨーグルトサラダだけの坂口さん。
人を大食漢みたいに言わないでくれ。
「カメラマンは体力勝負ですからね」
そう言って外を見ると、横殴りの雨。
「……雨降りでも無駄に元気なんだな」
無駄には余計だ。
「いっただきま~す」
無視して食べ始める私をよそに、男性陣は今日の予定について話し合っている。
結局、あのあと聞いた話だと、宇津木さんは写真を媒体にする時は、スキャナーを通してメールで送った素材……
それを使われるのが、とても好きじゃないらしい。
最終的には、ウェブページにあげる時にスキャニングするけどね。
昔と違って、プリンターなどもどんどん進歩しているから、画像が劣化するなんて事もないけど、二度も何かを通してしまった画像は、出来上がりが嫌なんだとか……
細かい話ではあるけど、解らなくはないと思った。
私もデシカメが出た当初は、確認画像でクリアな線が出なくて、嫌いだった。
今はだいぶそんな事も無くなったけど、やはり眼で見た通りの画像が確認出来ないのは今でも慣れない。
だから、個人的な写真については、お祖父ちゃん譲りの一眼レフを使っている訳だし。
要は、気分の問題かな。
小さな事なんだけど、自分のポリシーは曲げられないよね。
だから坂口さんは室長に許可を得て、こっちに出張しに来たらしい。
確かにウェブページの方は、チラシやパンフと違って、このホテルがオープンするのに合わせればいいから、時間はあるらしいけど……
坂口さんは坂口さんで、待つのが嫌いらしい。
なんてせっかちなんだ。
ま。
私は自分のやりたいことをしよう。
立ち上がった瞬間、驚いた顔の坂口さんと目が合った。