不良の俺とクールな後輩
「だっせぇ!呼び出されてやーんの!」
ゲラゲラと笑う声が聞こえて、祐哉が俺の席までやって来た。
「ねみぃ……」
さっきの英語は4時間目
だからやっと昼休みに入ったのに、放課後のことを考えると気が重い。
「サボんなよ、行かねぇと余計めんどくさいことになるぜ。しっかしよくそんな寝れるよな。俺には無理だわ。」
そういう祐哉もあくびをして
「飯食いに行くか。」とボソッと呟いた。
俺達が教室を出るとやっぱりコソコソ話す声が聞こえてきた。
「あの2人って1年の時から仲良かったよね。」
「ああ、なんか中学一緒だったらしいよ。昔から不良だったって。」
「2人ともかっこいいのにもったいなくない?」
「おい、祐哉。」
「んー?」
俺がいきなり話しかけると、祐哉はだるそうに返事をする。
「俺とずっと一緒にいると、彼女できなくなるぜ。」
「突然何言い出すんだか。」
こんな会話も昔からで
祐哉は呆れたようにため息をついた。
「お前と一緒にいて彼女出来ないとか、今更じゃね?」
俺はため息をついた。
「お前単体なら、明るいしモテんだろ。」
「なーに?ユキちゃん。モテる俺に嫉妬?」