不良の俺とクールな後輩
キーンコーンカーンコーン…
「そろそろ行くか。お前はどーする?」
「俺はもーちょいサボる。」
「ん。今日も集まりあるから、来いよ。」
曖昧に返事を返した俺にため息をついて、裕哉は校舎に入って行った。
高校の集まりは、よくある不良グループ
もちろん本人達はただ気が合うから集まってるだけだって思ってる。
それは俺も例外じゃない。
俺達が集まりに初めて顔を出したのは高校に入ってすぐだった。
連れて行ってくれたのはたまたま知り合った1つ上の神崎先輩
俺達が集まりに入ったときは神崎先輩もまだ2年だったけど
1年経って神崎先輩は3年生になり、集まりをまとめるリーダー的な存在になった。
髪は茶色だし教師には食ってかかるしで本人も認める不良だけど、正義感があって困ってる奴は絶対に見捨てない。
そんなところが、俺はかっこいいと思った。
集まっているのは不良か、クラスに馴染めなかった奴が大抵
俺も新しいクラスの、人の顔色を伺って毎日過ごしてる奴らを見てうんざりし始めていたし
裕哉なんかは元々そういう集まりに興味を持っていたから2人ともそのまま居座るようになった。