不良の俺とクールな後輩

「あ、これですか?」



麻耶は少し困ったように笑って耳に触れた。



麻耶の指に隠れてピアスの穴は見えなくなった。



右耳に穴は見えないから、片方だけ開けていることになる。




「この高校、ピアス駄目でしたっけ?」




俺達の高校は割と校風が自由



制服さえ守ってれば、後はパーマをかけてもアクセサリーをつけてもいい。



でも髪を染めるのとピアスを開けるのはあまりいい顔はされないし、一応教師に注意される。




「いや、一応いいことにはなってるけど注意はされる。」




いくら自由って言っても、特進科でそんなことをしてるのは見たことがないし




麻耶がピアスを開けてるっていうのが、俺には驚きだった。




「中学の時にあけたのか?校則とか大丈夫だったのか?」



ピアスぐらい、集まりのやつらのせいで見慣れてるし



俺自身、あけてはいないけどバイクと同じでピアスは少し興味があった。




「校則では禁止でしたけど、私の学校荒れてたんであけてても何も言われませんでした。」




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