不良の俺とクールな後輩
〈由貴side〉
最近ちょっと寝れない日が続いてた気がする。
麻耶と中庭で話した日から、俺は前にも増して荒れた。
集まりがないから1人出歩いて、絡んでくる奴がいたら容赦なくぶっ飛ばした。
それが俺にできる唯一のストレス発散方法
毎晩出歩いてたせいで3日ぐらい寝てなくて、俺は授業で耐えられなくなって保健室に向かった。
俺が保健室の扉を開くと、そこには誰もいなかった。
……ラッキー
俺は心の中でガッツポーズをするとベットに横になった。
ちょっと体がだるいだけで熱はないだろうし、寝てれば治る、はず。
10分ぐらい経ってちょっとうとうとし始めたとき、ガラガラって音がして保健室の扉が開いた。
誰だよ、せっかく寝てたのに…
だけど、それから物音1つしなくて、俺は不思議に思って目を開けた。
俺はカーテンをちょっと開けて様子を伺った。
そこには、床でうずくまった女子がいた。
荒く息をして、ちょっと苦しそうで
「……麻耶?麻耶!?」
それが麻耶だって分かった時、胸が一気にざわついたのを感じた。
麻耶を見るのは久しぶりだったっていうのもあるけど、それだけじゃない。
立ち上がれないほど体調が悪いみたいで
俺が飛び起きて近づくと、それに気づいたのか麻耶はゆっくり顔を上げた。