不良の俺とクールな後輩
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下校時間
俺は教室に忘れ物をして、1人教室に帰って来た。
もうそこには誰もいなくて、めんどくさくて電気もつけずに忘れ物だけ見つけると俺は窓際にあった椅子に座った。
何もやる気が出なかった。
1人教室に座ってぼーっとする
何気なく外を見ると、もう太陽が沈み出していて空はオレンジ色だった。
それは裕也が殴られていたあの日と同じ、燃えだしそうなオレンジ色
俺は急に泣きそうになって慌てて上を向いた。
……泣くなんてかっこ悪りぃ
でも中学の時から何気にずっとクラスも一緒で、何があっても一緒にいた裕也はもうこの学校にはいない
どれだけ俺が周りに誤解されてもずっと俺を理解して隣で笑ってくれてたあいつはもういないんだ
電話も相変わらず繋がらないし、もしかしたらどこかでくたばってるかもしれなかった。
「……俺、女々しいよな。」
裕也ならこんな俺をきっと笑い飛ばしたと思う。
「何落ち込んでんだよ」って言って俺の背中を殴りに来ると思う。
それを想像して俺はまた何かがこみ上げてくるのを感じた。
気を抜けば今にも涙が溢れそうだった。
その時、廊下の向こうから女子の笑い声と数人の足音が聞こえてきて俺は顔をあげた。
やばいやばい
こんなとこ誰かに見られたらと思うと急に寒気がして俺は立ち上がった。