EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

と、その時。


「カロン、ルカ、オッハヨー!ついでにオーレリアンも」

とびきり明るい声を発しながら赤い髪の男子が近づいてきた。

「うるさいのが来た…」

溜息を吐き出すオーレリアンとは対照的に、明るい笑顔で挨拶を返すルカ。

「アルト、おはよ!」

「よっ、ルカ。今日もアホっぽい面してご機嫌だな。あれ?なんで大魔王がいんの?てか、その子誰?」

アルトと呼ばれた彼はオーレリアンの隣に座り、白魔と小鳥を交互に見つめた。

この流れからして、大魔王とは白魔のことだと察する小鳥。

ツッコむべきか笑って流すべきか迷っていると、アルトに別の声がかかった。


「アルト!貸してた僕のノート返してよ」

「あ、ハニー。ごめんごめん。忘れてた」

呆れ顔をしながらこちらに近寄って来る男子。

淡い水色の髪が印象的な彼はごく自然にアルトの隣へ座った。

「蜜莉(みつり)、はよ」

「おはよう、カロン」

ハニーこと蜜莉が爽やかな笑顔を向ける。

雰囲気からして二人は友達なのだろう。


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