EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
上目遣いで頼んでみるも、カロンは渋い顔をして唸る。
「んー……」
そして、唐突に手をポンと打った。
「あ、思いついた。外さなくても大丈夫な方法」
「え?なんですか?」
「小動物が俺と一緒に男子トイレ入ればいい」
衝撃的過ぎたのか、小鳥のバックにビシャーンと雷が落ちた。
「い、嫌です!!何考えてるんですか!」
「ん?ペットの安全なトイレ方法」
「嫌です!女子トイレ入りたいです!」
「大丈夫だって。男子トイレにも個室あるから」
「そういう問題じゃ……きゃあ!?」
いつまでも反対していたらガシッと腰を掴まれ、ヨイショと抱き上げられた。
「お、おろして下さ~い!!カロンさーん!!」
カロンの腕の中でバタバタ暴れてみるも、全くもって無意味。
いつの間にか二人は男子トイレの前まで来ていた。
「小動物は所詮、小動物」
「え?」
「喚いたって爪たてたって、大型肉食獣の俺には敵わない」
意地悪げにそう囁くとカロンは無情にも男子トイレのドアを開けた。