EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「さて、僕達はこれから食事をするわけだけど…」

白魔が言いにくそうに言葉を切る。

「あんた、どうする?」

カロンが小鳥に問い掛けた。

「どうすると、言われても……」

手錠のせいでカロンと離れられないのでは。

そう言おうとしたら蜜莉が小鳥の手を引いた。

「僕と外で待ってようよ。中に入ったらかなりエグいシーン見ることになるよ?」

「蜜莉と待ってんなら、いったんこれ外すな」

トイレの時はあれだけ渋っていたのに、カロンはカギを取り出してあっさりと手錠を外した。

しかし――。



――ガチャン



「へ?」

「カ、カロンさん?」

今度は蜜莉と手錠で繋がれた。


「よろしく、蜜莉」

「しばらく僕のプリマドンナを頼むね」

「ちょっ…!」

反論しかけた蜜莉だが、安心しきってスタスタと食堂へ入ってしまったカロンと白魔に大きな溜息を一つ。


「ハァ……なにあの勝手な人達。全く…」

「あの…すみません。私のせいで」

「気にしないで。僕が言い出したことだし。それより、あっちのシャワー室前に行こう?あそこ椅子あるから」

「あっ、はい」

こうして蜜莉と二人きりになった。


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