EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「ありがとうございます。じゃあ、その……いただきます」
「うん、どうぞ。僕も、いただきます」
そう言って蜜莉はカプセルの薬を口に含み、持参した水筒の水で流し込んだ。
その横でおにぎりを食べる小鳥。
モグモグと食べながら、ふと疑問に思ったことを口にする。
「あの、こういうおにぎりとかって、どこに売ってるんですか?」
「人間居住区だよ。行ったことないの?」
「はい。まだここに来たばかりで…」
「ふーん。人間居住区は人間が暮らしてる区域で、だからそこでは人間関係の商品が色々売られてるんだ」
「人間が住んでるんですか?ここに?」
「そうだよ。基本的に人間は食糧、もしくはペットだけど、僕らと取り引きして商売してる人間もいれば花嫁や花婿もいるからね」