EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「それより、君はお金なんか気にしなくていいんだよ。僕が払うんだから」
「えっ!?そんな!私が出しますよ!自分のものですからっ」
「……ねえ、小鳥。君は僕らの家族になったんだよ?どうして遠慮なんかするのさ」
「……家、族…」
「そう。もしかして家計を気にしてる?それなら大丈夫だよ。うちはかなり裕福だからね。逆に父上の金を使いまくって困らせてやるといいよ」
悪事を企む子供のようにニヤリと笑うと、白魔は金色のカードをちらつかせた。
「これで払うから、いっぱい買おうね。さあ、行こう」
「え!?あ、ちょっと…白魔さん!」
ずんずん進んでいく白魔の背中について行く。
「何がいいのかな?保存食にパンとか?あ、野菜は買った方がいいよ。貴重だからね。人間は野菜、食べるんでしょ?」
しゃべりながらも手当たり次第カートに乗せていく白魔に、小鳥は慌ててストップをかけた。
「そんなに買っても、私一人だから期限までに食べ切れませんよ!パンはこれくらいにして……お米買いましょう!」