EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「あの、何か用事があるんですよね?私ができることならやりますよ?」
協力的な態度を見せるとオーレリアンは少し沈黙した。
そして――。
『……お前さ、僕の部屋はわかる?』
「はい。一番奥の廊下ですよね」
『特別に入室を許可するから、血液サンプル持って学校まで来て。サンプル番号はO-J-F3722。僕は研究実習棟のD階にいるから。じゃ』
「え?あっ…!」
そこで一方的に通話は途切れた。
受話器からツーツーツーと虚しい機械音が響く。
「血液サンプル?番号は…えと……O-J…なんだっけ…?」
とにかく、オーレリアンの部屋へ行こう。
そう決めた小鳥は居間を後にした。