EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
研究実習棟は真っ直ぐ進んだ廊下の奥にあった。
「この先がそうだよ」
こちら側と向こうを隔てるドアを開けながら眼鏡の青年が説明する。
「にしても、こんなとこに何の用だ?お前……人間だろ?」
オールバックの青年が低い声で囁いてきた。
ゾクリと鳥肌が立った瞬間、腕をガシリと掴まれて研究実習棟に引きずり込まれる。
「きゃあ!?」
青年二人は小鳥を近くの空き教室に無理矢理連れ込んだ。
「美味しそうな人間のお嬢さんがフラフラしてるなんて、今日はラッキーだなぁ」
ニコニコしつつも乱暴に、眼鏡の青年が小鳥の身体を机の上に押し倒す。
「嫌ぁ!!」
「おおっと、暴れんなよ?」
手足を押さえ付けられ抵抗ができなくなった。
「いやぁあ!!オーレリアンさん!助けて下さい!オーレリアンさん…!」
「ああ?お前、あのクソガキ知ってんのか?」
「もしかして、生意気なお坊ちゃんのペット?なら、君の血を奴に送り付けてやろうか。嫌がらせにね」