EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ


 小鳥を家まで送り届け、自分は再び学校へ。

オーレリアンはD階に戻ると、研究実習棟にある誰もいない教室へ入った。

そして、白衣のポケットからおもむろに取り出す。


「メスブタの、血…」


ほんの些細な好奇心。

オーレリアンは採血管のキャップを開け、小鳥の血を飲んだ。


「…っ!」

舌で転がし口内で味わってから、ゴクンと飲み込む。


「なにこれ……Bのくせに」


採血管の中身を全て飲み干して、彼は笑う。



「美味いじゃんか」


獲物に興味を持った瞬間だった。






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