EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「初めまして、櫻井小鳥ちゃん。吸血鬼の巣窟へようこそ。俺は静理(しずり)。よろしくね」

「あ、はい。こちらこそ、よろしくお願いします」

座ったままペコリとお辞儀をする小鳥を、静理は観察するように見つめた。

「ふーん。驚かないってことは、ルカから俺達のことを聞いたのかな?」

「少しだけ」

「そうかい。まあ、いきなり信じられないかもしれないけど、徐々に理解していってくれると嬉しいな」

そう言って彼がニコリと微笑んだ時、また居間のドアが開いた。

「さっきのメスが新しい家族?冗談も大概にしなよ」

イライラした様子で白衣姿の金髪少年オーレリアンが入ってくる。

「ふぁ~……ねみぃ…」

続いて、背の高いカロンが欠伸をしながら登場。

最後に、白い髪の青年が無言でやって来た。


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