EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ


「帰りましょう…ルカさん」

少しして、小鳥が囁いた。

「地下に、帰りましょう」

「いいの…?」

涙を拭い恐る恐る尋ねるルカに、小鳥は安心させるような笑みを向けた。

「はい…。私、逃げません」

「そっか…。嬉しい。また小鳥と一緒にいられるなんて」

少し照れながら頬をかく。

そんなルカを見てクスッと笑った。

「私も…。ルカさんとの記憶を思い出したから、余計に」

「…ねえ、あの頃みたいにルカくんって呼ばない?」

「え!?」

「呼んでよ。ルカさんはヤダ」

小鳥を玄関のドアまで追い詰めて、首を傾げつつ上目遣い。


「小鳥、お願い」


「……ル…ルカくん」


慣れない「くん」呼びに恥ずかしさを感じていると、ルカが満面の笑顔でキッパリ言った。

「ん!違和感なし!やっぱその方がいいっ」

満足げな表情でドアノブに手をかける。

「さてと、じゃあ中に入ろう。またエレベーターで戻るから」

「あの…でも、中に入って床が抜けたりしませんか?」

「平気平気!セキュリティーシステムは切ってきたから!さっきだって普通に歩けてたでしょ?」

意気揚々とドアを開け、中へ一歩踏み入れた瞬間。


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