EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ


 それから、仕事を片付けた小鳥はオーレリアンの部屋の前にやって来た。

手には頑張ってシワを伸ばしたあの写真を持っている。


(よ、よし…!)


ゆっくり深呼吸をしてから恐る恐るドアをノックする。

「オーレリアンさん!いらっしゃいますか?」


念のためノックの後に呼び掛けると、ガチャリとドアを開けて不機嫌そうなオーレリアンが顔を出した。

研究中だったのか、眼鏡と白い手袋を着用している。

「何?メスブタ。くだらない用件なら殺すよ」

「あ、あの…実は、これ…」

小鳥はビクビクしながら写真を見せた。

「っ…!これっ」

オーレリアンの目が見開かれる。

「オーレリアンさんのですよね?すみません、私の不注意で写真が…」

次の瞬間、小鳥は乱暴に腕を引っ張られ、部屋の中へ引きずり込まれた。

壁に身体を叩きつけられたかと思うとオーレリアンに首を絞められる。

「ぐっ…!」

「お前さ、この写真どうしたわけ?なんで持ってるの?しかもこんなグチャグチャにしてさ」


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