EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
会話をしながら支払いを終えた蜜莉はニコニコ顔で小鳥へ向き直った。
「ねえ、小鳥。前にした約束、覚えてる?」
「え?約束?」
「ヒドイな、忘れちゃった?手料理、ご馳走してくれるんでしょ?」
「あ…!」
言われて思い出す。
以前、買い出しに行った時にした蜜莉との口約束。
「覚えてるよ!」
「そっか、良かった。でさ、突然だけど今日じゃダメかな?今から君の手料理、食べたいな」
「今から…!?」
もうすぐ朝の五時だ。
そろそろ寝る前の食事をしようと思っていたから丁度いいが、問題が一つ。
「あの……今日はカレーなんだけど…」
確か蜜莉は、ご飯と味噌汁と卵焼きを所望だったはず。
「カレー?なにそれ?美味しいの?」
「私は好きだよ。ご飯の上にピリ辛のルーがかかってるの」
キョトンとする蜜莉に説明してやれば、彼は興味を持ったようだ。
ニッコリ笑ってこう言った。
「食べたい!僕の分まである?」