EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「うん、美味しい!」

笑顔が返ってきて小鳥はホッと胸を撫で下ろした。

「良かったぁ…!」

気掛かりがなくなったところで、自分のカレーを食べ始める。

するとカロンが傍に寄ってきて、小鳥が座る椅子の横にしゃがみ込んだ。

「カロンさん…?」

しゃがみ込んだカロンを見下ろし、首を傾げる。

彼の行動の意味を考えていると、謎めいたことをした本人が更に謎めいた言葉を口にした。

「今から俺、小動物だから」

「え…?か、カロンさん?言っている意味がよくわからないんですが…」

ジーッと見つめられる。

が、それだけでカロンのヘンテコな思考が伝わるわけがない。

もう一度首を傾げれば、自称小動物の大型肉食獣はこう宣(のたま)った。

「小動物の俺に餌付けしてくんないの?ほら、あんたらはよくやるんだろ?あーん、てやつ」


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