EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「ルカくん…!?」
驚きと同時に胸が高鳴り、小鳥の顔が火照る。
それは抱き着いているルカも同じらしく、彼の白い頬は熱を帯びて真っ赤だった。
「小鳥が心配で堪らないんだ…」
囁きまで熱っぽい。
ルカは潤んだままの瞳で後ろから牙の痕を確認すると、そこに優しい口づけを落とした。
チュッという音と、柔らかい唇の感触。
「っ…!」
吸血されるのかと思い、小鳥の身体がビクリと反応する。
本能的に怯える腕の中の少女。
ルカは唇で彼女の神聖な柔肌を撫で続ける。
「大丈夫。牙は立てないから……小鳥を癒させて」
約束通り、ルカは牙を立てなかった。
時折、牙が甘く震えるが必死で吸血衝動に堪えた。
今、彼がしたいのはマーキングなのだ。
牙を使って小鳥に執着の痕を残せないゆえ、彼は鮮やかなキスマークで鎖骨を彩っていく。