EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「また出会えるなんて、運命かしらねぇ」
俯いて蒼白になる静理。
小鳥は彼の様子がおかしいことを察して、庇うように口を開いた。
「あの…すみません!急ぎの用事があるので、お話はまた今度にして下さいっ」
グイと静理の腕を引き、その場から逃げるように歩き出す。
「あら~、ざーんねん。じゃ、またね。アルちゃ~ん」
後ろから声が聞こえたが二人は振り返らずに真っ直ぐスーパーを目指した。
「大丈夫ですか?静理さん」
スーパーの中に入って休憩スペースにあるベンチに腰掛ける。
「ああ……さっきは…ありがとう」
顔色が悪くグッタリした様子の静理。
一体どうしてしまったのか質問したかったが、何だか触れてはいけないような気がして小鳥は黙ったまま隣に座った。
「……ごめんね。買い物…しなきゃね」
フラフラな状態で立ち上がろうとする静理を小鳥は慌てて止めた。
「無理しないで下さい!静理さんはここで休んでて下さって構いませんから…!私一人で済ませてきます」