EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

誰もが見惚れそうな端整な顔を悲しげに歪めるジェラルド。


(いくつなんだろう…?すごく若く見える)


白魔の兄だ、と言われても納得してしまいそうな程、彼は若々しい。

「親父は相変わらずオーバーリアクション。大袈裟のカリスマだな」

「褒め言葉をありがとう。カロン」

仰々しく一礼する父親を見て、ルカが呆れ混じりに口を開いた。

「で?急に帰った理由は?てか小鳥の母さんどうしたの?」

一人で来たらしいジェラルド。

母親のことが気になって小鳥も義父をジッと見上げる。

「ふふふ、よくぞ聞いてくれた!息子よ!」

自分から聞いて欲しがったくせに、とは誰も言わない。

ジェラルドと会話しているとこんなことはしょっちゅうなので、息子達のスルースキルは父親に対してだけ上級レベルだ。

「実はだね。ささやかなパーティーを開こうと思うんだよ。題して“小鳥ちゃん歓迎パーティー”!」

「おー、そのまんまだな」

悪気なくツッコミを入れるカロン。


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