EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「はい。フェオさんが好きなんです」

ニッコリ笑った小鳥がフェオドールの腕にギュッとしがみつくものだから堪ったもんじゃない。

「だぁーっ!!!嘘だろ小鳥ぃい!!」

「メスブタのくせに兄様に触るとか……殺すよ」

ブチ切れ寸前のオーレリアンに睨まれ怖かったのか、小鳥が一歩後ずさる。

「フェオ!!お前、小鳥に何したんだよ!!」

ルカの怒鳴り声をうるさく思いながらフェオドールは事の詳細を弟達に説明して聞かせた。

すると、納得した表情になった二人。


「マジか…!その赤薔薇、欲しい……じゃなかった。迷惑なもん作るなよ!」

「ふーん。さっきのはメスブタの本心じゃないのか。ならまだマシだな。ムカツクことに変わりはないけど」

誤解が解けたところで、オーレリアンは図書室へ。

ルカも心配そうな顔をしながら自室へ戻った。

どうやら二人とも、課題レポートがあるようだ。


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