EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「こ、小鳥!もう出たの?」

風呂上がりの小鳥を見てルカが上擦った声を出す。

「はい。……ルカくん、どうしたんですか?顔、真っ赤ですけど…?」

「え、いや…そのっ」

ルカの顔に熱が集まったのは、湯上がり姿でホカホカしている小鳥が可愛かったからとか、しっとり濡れた髪が色っぽく見えるとか、そんな理由だ。

闇人の思春期真っ只中なルカは、兄達よりもそういうことに敏感らしい。

「あ、丁度いいや。小鳥、ルカなんか放っておいて、こっちにおいで」

白魔に手招きされ、ソファーの側へ。

すると静理が得意の爽やかスマイルで話し掛けてきた。

「今ね、明日小鳥ちゃんが着るドレスを選んでいるんだよ」

「ドレス…!?」

呆然として何着もある様々なドレスを眺めている小鳥に、白魔が擦り寄る。

「ハイネックのやつでさ、色はどれがいい?僕のオススメは紫だよ」

「だーかーら!小鳥にはピンクだって!ほら、ハイネックであるじゃん!これにしなよ」


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