EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「ジェラルド」
凛とした低い声がした。
皆が一斉に振り向けば、そこには白い着物に狐の仮面をつけた男性の姿が。
和風の狐面で顔を隠していた彼は、面をゆっくりと上にずらした。
端整な顔が露わになる。
(わあ…!綺麗な人!)
男性だが女性のように肌が白く、美しい。
白髪の彼はニヤリと笑った。
「久しぶりだな。フランスのお坊ちゃん」
「雪風(ゆきかぜ)!来てくれたんだね。嬉しいよ」
ジェラルドが興奮して彼に抱き着く中、氷河がボソリと呟いた。
「おじい様。いらしたのですか」
「おじい様?あの方が!?」
氷河の発言に驚いたのは小鳥だけではない。
「マジ!?じゃあ、あれが魔冬雪風!?若っ!」
「へー、滅多に顔見せないから超レア」
「氷河とはあんまり似てないね」
ルカ、カロン、蜜莉も言いたい放題口に出す。