EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「何を驚く?静理・クラヴィエ。お前も俺達と同じ、支配主義寄りの思想だっただろう?」
氷河が薄く笑うと、静理の瞳が揺れた。
「……そうだね。確かに」
肯定しながらチラリと小鳥を見る。
「けれど、小鳥ちゃんを殺されるわけにはいかないんだ」
静理はムチを手に持った。
相手を威嚇するように武器の存在を見せつけ、微笑む。
「彼女は……特別だからね」
静理のムチがピシリと床を打った。
「ほう…。俺を挑発する気か?」
「どう受け取ってもらっても構わないよ」
静理の赤い瞳が怖いくらいにギラギラと輝いている。
「ヤベー。静理がキレてる。軍学校の奴らより扱い面倒クセー」
カロンが怠そうに言った瞬間、氷河が腰に下げていた日本刀を抜いた。
どうやら一騎打ちが始まるようだ。