EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「逮捕だニャン」
――ガチャン、ガチャン
猫仮面をつけたカロンが手錠を使って白魔と静理を捕獲した。
呆然となる一同。
「カロン……ニャンはねーだろ…。寒っ」
「……あれと血が繋がってるとか……信じたくない」
ルカが寒気を訴え、オーレリアンが現実逃避。
その間に我に返った白魔が自分より背の高い弟を怒鳴りつけた。
「カロンッ!!今すぐ外しなよ!!」
「俺のも、外してくれないかな?」
「ヤダ」
即答するカロン。
この会話を聞いていた氷河が嘲りをこめて笑う。
「ハハッ、無様だな」
と、その時。
「ついでに、あんたらも逮捕」
――ガチャン、ガチャン
「っ!?」
「げっ」
油断していた氷河と紫音。
素早い動きでカロンは二人にもお得意の手錠をかけた。
「ふふ、人のことを言えなくなってしまったね」
驚愕している氷河を見つめて静理が上品に笑う。
すると、氷河のこめかみに青筋が浮かんだ。
「おい、千夜(せんや)」
「なに?アニキ」
後ろにいる軍人の一人、元気で明るそうでいかにもやんちゃ少年といった男子が氷河の呼び掛けに応える。
「お前のバズーカであのドデカイ猫男を撃て」