EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

入場料を払い遊園地の中へ。

「あ、観覧車がある!ジェットコースターも…!」

辺りをキョロキョロ見回す小鳥。

そこは地上にある一般的な遊園地と変わらないように見えた。


(遊園地なんて久しぶりだなぁ…)


父親とまだ仲が良かった小さい頃、一度だけ家族三人で遊園地へ遊びに行ったことがある。

遠い記憶なのでおぼろげだが、初めての遊園地に興奮していたことと、観覧車に乗った思い出だけはハッキリ覚えていた。

「どれから乗る?小鳥はどんなのが好き?」

「んー…遊園地には一回しか来たことないので、どれが好きかは…」

ちょっとわからない。

どうしようか迷っていると、カロンが小鳥の手をクイクイ引っ張って、こう言った。


「お化け屋敷」


カロンは主張する。


「俺、お化け屋敷いきたい」


< 378 / 505 >

この作品をシェア

pagetop