EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「さて、櫻井小鳥。お前をどうしてくれようか」
寮の共有スペースであるリビングに入ると、氷河はいきなり小鳥をソファーに押し倒した。
「ど、どいて下さい!大声上げますよ!?」
「上げてみろ。助けなど来ないぞ」
周りには誰もいない。
廊下にもほとんど生徒がいなかったことからして、今は皆、授業や任務中なのかもしれない。
「ふっ……共存主義の奴らにとってはやはり、あれが一番屈辱的だろうな」
小鳥の顔を間近に覗き込みながら氷河は妖艶に微笑んだ。
「あ、れ…?」
あれとはなんだろうか。
なんだか嫌な予感がして小鳥が顔を強張らせていると、氷河から楽しげな声が降ってきた。
「お前を闇人にするんだ」
驚くあまり、三秒遅れて小鳥が反応する。
「………え…?そ、そんなこと…できるんですか…?」
「できるさ。やり方を教えてやろうか」
悪魔的に笑う彼は耳元でそっと、とんでもないことを囁いた。